VUメーターってなんなの?



こんにちは今回はVUメーターについて書いていきます!

Shinya's StudioではこれまでにたくさんのVUメーターを作ってきましたが今年はさらに一新したモデルを製作しました!
http://store.shinya-s-studio.com/ca8/84/p-r-s/

VUメーターとは


さて皆様はVUメーターというものをご存知でしょうか。VUメーターというのは音楽制作で使用する重要なメーターのうちの1つです。音源のレベルを視覚的に判断するときに使います。メーターというとDAWでよく目にするデジタルのピークメーターが馴染み深いかと思います。

peak_meter.png 

ピークメーターはその名の通り音源のピークを見るメーターです。主にデジタルの0dBを超えていないかを確認するのに便利です。

対してVUメーターは音源の平均をみるためのメーターです。世に出ているCDのピークは0dB付近に調整されているものがほとんどですが聴感上の音量差(音圧差)はCDごとに感じると思います。VUメーターは平均レベルを見ることで人間の耳の音量感に近いものを目で確認することができます。

VU2018_T.png 

特にミックスやマスタリングなどではアルバムの中でのそれぞれの曲の音量感や、目安としている音源との比較などに使用する必須アイテムのうちの一つです。

VUメーターは測定器


VUメーターは測定器です。
たとえば身の回りにある測定するもの。体温計でも体重計でも湿度計でもなんでもいいですがこの測定器自体の精度が悪いと測った値は信じられなくなります。
体温計が39度とでてるけどそんなに熱あるかな?とか。体重計で2回測った結果が全然違うなど。

VUメーターは測定器なので国際規格で厳密に仕様が決められています。
○平均値は300mSecの平均
○目盛りは-20〜+3dB
などなど。他にも沢山ありますがこの基準を満たしていないとVUメーターとは呼べません。

VUメーターの業界標準は「SIFAM」

F2010330-01.jpg 
ややこしいですが上の写真のようなVUメーター自体を作っているメーカーは海外、国内合わせて数社あります。もちろん規格にあったものです。そのなかでも代表的なのは「SIFAM」です。知らない方はこの名前だけでも覚えてください。「サイファム」です。高級品です。

「SIFAM」はイギリスの企業でレコーディング業界では知らない人はいないくらい超メジャーです。
主にメーターとツマミを作っています。ヨーロッパ系の音響機器メーカーや高級機器メーカーは大体これです。
○SSLのコンソール、BusCompなどのVUメーター,GRメーター,ツマミ
○NEVEのコンソール、33609などのVUメーター,GRメーター、一部ツマミ
○ChandlerのGRメーター
○Focusriteのコンソール、一部ラックのVUメーター、ツマミ
○その他Manley,Tubetech,Drawmer,Maselec,などなど
キリがないくらい業界標準はSIFAM一択なところがあります。

Shinya's StudioのVUメーターボックスももちろん「SIFAM」を採用しています。SSLやNEVEのコンソールで慣れた方はSIFAMのVU一択といっても過言ではないと思います。しかもShinya's StudioではLEDの追加など一部仕様を指定して本国イギリスで特注してもらっているためヨーロッパの代理店経由でわざわざ輸入しています。

最後に


VUメーターは測定器ですので製品として出ているメーターボックスでSIFAM以外のものを採用しているメーカーは業務用ではないのかなと思ってしまいます。ましてや規格に収まっていない「なんちゃって」VUはちょっと心配です、、、

wavesなどプラグイン版のVUも多々ありますが、やはりどうしても振れが微妙に違うのとディスプレイを一部占有すること、あとプラグインだと基本DAW内でしか使えないので例えば外部のCDプレーヤー出力と切り替えて比較するとかということができないため敬遠してしまいます。

VUメーターボックスの価格はほぼVUメーター自体とケース代(板金代)で決まります。
SIFAMは業界標準ですが高級品ですのでSIFAMを採用しているメーターボックスは大体15〜20万円します。。。

宣伝(笑)


VUメーターはミックスやマスタリングで必須アイテムですので是非Shinya's StudioのVUメーターを検討してみてください(笑)

Shinya's StudioのVUメーターボックスはさらにレコーディング、ミックス、マスタリングなど幅広く使えるように4つの基準レベルを切り替えることができます。基準レベルはフロントパネルのそれぞれのトリムでメーターを見ながら調整可能です。4つ(ステレオで合計8つ)のトリムは全て独立しており1つを調整しても他を調整し直す必要がありません。

Shinya's Studio - Sifam small VU box 59,800円
http://store.shinya-s-studio.com/ca8/84/p-r-s/

現在かなり安価で赤字ギリギリなので将来的に値上げするかもしれません、、、

※2018年4月20日現在イケベ楽器渋谷店さんで展示させていただいておりますので是非メーターの動き、レベル切り替えの重要性を体感してみてください!
https://www.ikebe-gakki.com/realshop/powerrec/

次回のブログで実際の使い方、調整の仕方を書きたいと思います!
なにか質問がありましたらコメントかDMかお気軽にお寄せください。

ACアダプターの種類



今日はACアダプターの種類について書きますよ!

computer_adapter.png 

ACアダプターというと家庭用コンセントのAC100Vをそれぞれの機材用に電圧を下げるためのものですが種類が割とあります。ACは関東では50Hz、関西では60Hzの交流です。DCは0Hzの直流です。
今回は大きく分けていこうと思います。

1、AC-ACアダプター
まずはAC-ACアダプターです。これは単純に電源トランスが入っているだけでAC100Vを機器用にAC9Vなど変圧(降圧)します。電源トランスだけなので入力が1、2倍の120Vになると出力も1,2倍程度になります(定格以外は寿命が短くなる可能性があります)。極性はありません。反対に繋いでも逆相になるだけです。コンセントを逆に繋ぐのと同じです。大抵は交流のまま使う機器か、機器側に直流変換回路が入っています。

2、AC-DCアダプター
AC-DCアダプターです。これはAC100Vなどの入力を直流のDC9Vなどに変換します。極性はあります。一般的にはセンタープラスというもので同軸コネクターの中心がプラスになります。例外としてエフェクターなど音響機器はセンターマイナスというものが一般的です。逆の極性を繋いでしまった場合最悪壊れます(大抵は保護回路が入っていますが、、、)。

このAC-DCアダプターの中でも種類があります。

2-1、スイッチング電源式
スイッチング式です。スイッチング式の中でも種類はありますが割愛します。
電源回路において一番体積をしめるのは電源トランスとコンデンサですが周波数が上がると大きさを小さくできます。大抵は100kHz以上の可聴帯域外でスイッチングさせますが、10kHz程度のものもあります。ノイズが取りきれてなかったりインピーダンスが高い機械が近くにいると飛び込みます。
メリットは本体を小さくできるので、同じ大きさだと大容量が期待できます。下に出てくるシリーズ電源式と変換方法が違うため効率もいいです(90%前後?)。大容量のアダプターはだいたいこれです。大抵ユニバーサル電源と言って100V〜240Vまで対応するものが多いです。

2-2、シリーズ電源式
トランス式と呼ばれるタイプですが、AC-ACアダプターにもスイッチング電源式にもトランスが入っているのでこの呼び方はあまり好きではありません。
シリーズ電源式はスイッチングさせずに50または60Hzをそのまま直流に変換します。こちらは100Vなら100V専用です。120V、200Vは絶対に使用してはいけません。
入出力間で大抵3V以上必要なので効率はあまり良くなく熱が出ます。
シリーズ電源式はこの中にも2つあります(笑)

2-2-1、安定化されていないタイプ
安定化されていないタイプはAC100VをトランスでAC9Vなどに落とした後に簡単なダイオードとコンデンサで直流っぽくして終わりです。大抵は機材内部に安定化回路が入っているか、音響機器以外等のノイズにシビアでないものはそのまま使われることもあると思います。無負荷でACアダプターの出力をそのまま測定すると定格より高くなります。

2-2-2、安定化されたタイプ
安定化されたタイプは上記の安定化されていないタイプの後に安定化回路が入ります。大抵は専用ICで制御されます。入力がある程度変動しても、出力の負荷がある程度変わってもほぼ一定の電圧を出力します。

というわけでACアダプターは割と種類があります。安易に無くしたから代用するとか、小さくしたいから変えるなど考えずに純正を使ってください。

代用するか変更したい場合でも特に電気にあまり詳しくない人はメーカーか電気に詳しい人に相談してください。シリーズ電源式の安定化されているかどうかなどは分解しないと見分けがつきません。エフェクターにセンタープラスのACアダプターや、AC-ACアダプターをつなぐと最悪壊れます(センタープラスのエフェクターもあるかもしれないので確認してください)。

Shinya's Studioの1Uケースは特注品です



今日はShinya's Studioの1Uケースについて書きます。

実はShinya's Studioの1Uケースは特注品なのです。
1Uケースというとタカチさん始め汎用品が出ていますがデザインなどで他と似通ったり、結局追加工が必要だったり、内部高が低かったりで希望のものがありません。

そこでShinya's Studioでは板金屋さんに特注してもらっています。

こだわっている部分としてはまず「素材」です。
多くのメーカーでは鉄を採用しています。鉄は剛性があり、磁性体なので電源トランスの磁束などによるハムノイズに強いです。
ただ鉄といっても日本だけでも工業規格のJISと、JFEや新日鉄など製鉄所がつくる規格によりかなり多くのものが存在します。汎用な鉄の場合、使用中に錆びやすいので塗装する必要がありますが塗装するとコストがかかります。板金屋さんでは自社で塗装をしているところが少なく外注するからです。

そこでShinya's Studioでは素材から厳選し
1、ノイズに強く
2、剛性が高く
3、塗装がなくても錆びづらく
4、見た目も綺麗
なものにこだわりました。

板金屋さんで加工してもらうにはその金属を板金屋さんが持っていないといけませんので板金屋さんを日本中で探してケースを作ってもらうところまでこぎつけました。

そしてケースのみならずそこで溶接、キャノンなどの穴加工を同時にお願いすることでさらにコストも抑えました。もちろん2UやVPRシリーズも同様です。

さらに設計面でも剛性を出しつつ内部高を高くすることで部品の選択肢を増やしました。内部高が1〜2mm程度高くなるだけで使える電源トランス、コンデンサ、入出力トランスなどがかなり増えます。

梱包材も特注です。
数年前に輸送中の破損事故が1件あり梱包材も特注品を設計し直し発注しました。旭化成製の特殊ポリエチレンを使ったShinya's Studio特注1Uケース用に合うものを型から起こしてもらい内部は浮いた構造に、ダンボールもかなり分厚いものをサイズからオーダーしています。もし購入していただいた際にはかなりお金がかかっていますので捨てずにメンテナンス時などにご利用ください。

VariNuってなんなの?



Varinu180206.png 
今回はShinya's Studioの新商品VariNuについて解説していきます。
VariNuはKORG製の新型真空管Nutubeを使ったVariMu動作型の真空管コンプです。

「VariMuってManleyのVariMuでしょ?」と思われた方、惜しいですが違います!

まずVariMuというのは真空管の種類です。バリミュー管という真空管を使ったコンプをVariMuコンプと分類します。Manleyは製品名にVariMuと入っているのでVariMu=Manleyという印象が強いですが分かりやすくいうとLA2をオプトコンプ、1176をFETコンプという感じですね。

music_shinkuukan.png 

ManleyのVariMuは割と新しめの機材でして昔からあるVariMu型のコンプといえば

Fairchildの660/670
TelefunkenのV73
UniversalAudioの175,176(今はRetroが有名ですかね)
Altecの436
など、、、

上記の機材はまだFETやVCAが部品として出る前にVariMu管を使って製作されたものです。
ちなみにVCAはOpampの様な集積回路でしてDBXのディスクリートVCAを分解すると中にFETが入っているなんてこともあるのでFETとVCAは似た者通しです。

VariMuというのはMu(増幅率)がVariable(変化)する真空管ということで真空管に加えるバイアスを変えると増幅率(ゲイン)が変わりコンプさせることができるという仕組みです。670などは真空管が20本以上挿さっていますが、実際音が通っているのはバリミュー管だけであとは検出回路や電源に使用されています。

今回はいわゆる真空管のバリミュー管を使う代わりにKORG製Nutubeを使ってコンプさせるVariNuというものを商品化しました。本来Nutubeはバリミューとして使用することを前提とされていませんが試行錯誤の上ようやくコンプ化することに成功しました。しかも今回はマスタリング仕様で全てステップ式、かつスレッショルドとアウトは0,5dBステップです。
Nutubeの増幅率を変化させるということでVariNuと名付けました(笑)

全く革新的なものかというとそういうことではありません。

心臓部のNutube部分はFairchild 670を、
検出回路はBusCompを、
出力回路は1073を、
それぞれ参考に組み上げています。

現在まだ製作中ですが製作が完了次第動画をアップする予定ですので是非ご覧ください!

Eagle CAD TIPS1



今回はEagle CAD TIPSと題して普段PCBの設計で使用しているCAD SOFTのEagleについてTIPS(コツ)を書いていこうと思います。カテゴリーもEagle専用のものを追加しました!

かなりニッチな分野でほぼ自分の備忘録として書きますので興味ない方は飛ばしてください。
不定期で更新しますが徐々に内容が薄くなるかと思います(笑)

Eagleは年に4万円払っています。元を取るために基板はもちろん板金屋さんに出す用の3面図、フロントパネル加工用の平面図、設計などもこれでやっています。あとSNS用の説明画像などもこれでつくります。結構便利です。

さて今回は普段Eagleで設定しているショートカットについて書いていきます。
ショートカットはMACを想定しています。

Eagleではショートカットを決めることができます。Protoolsなど他のソフトと似せた仕様にして自分の使いやすさを上げています。

ショートカットは基板を書くBRD、回路図を書くSCH、部品のLBRの3種類ありますがほぼ同じなのでBRDについて書きます。

Cmd+C Copy
Cmd+D Delete
F1 Grid; (Grid On/OFF)
F2 Window fit
Cmd+G Group
Cmd+I Info
Cmd+M Move
Cmd+R Route
Ctrl+R Ratsnest
Ctrl+V Value
Ctrl+I grid inch 0.05 alt inch 0.025 ;
Ctrl+M grid mm 1 alt mm 0.5 ;

こんな感じに設定しています。

Ctrl+I、Ctrl+Mはグリッドをミリとインチで切り替えるショートカットです。
Eagleはmic,mm,mil,inchの4つの単位が使えますがmic,milはほぼ使わないのでinchとmmの切り替えを設定しています。指定の仕方は

grid (単位記号) (グリッド幅) (multiple幅) alt (単位記号) (グリッド幅) ;

となります。multipleやalt以降は必要ない場合は省略可能で、現状multipleは省いています。
これにより切り替えがスムーズにできます。
altはmacではoptionを押した時に細かく動いてくれる値でgrid幅の1/2や1/4、1/10とかに設定します。

またOS側で
Swtich to schematic
Switch to board
をCmd+=に設定しています。Protoolsのmixer,track画面切り替えと同じです。
そしてトラックボールの右下をこのCmd+=にしています。
これでボタン一つで回路図とPCBを行き来できます。
当方は回路図とPCBを同時に作っていく派ですのでこれは便利です。

Cmd+SのSaveなどは最初から登録されています。