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Manley ELOP 修理報告



お久しぶりです。
特に忙しいわけでもないですが、前回のblog更新から3ヶ月以上も経ってしまいました。。。
この間年が明けたかと思いましたが、4月になり元号も発表されましたね。

さて最近縁があってManleyのELOPを修理させていただきましたので軽くご紹介します。

ELOPはいろいろ種類があるようでLangevin社のものやManleyの1Uタイプなどがあるようですが、今回のものは2Uタイプで入出力トランス+真空管回路+動作はオプトというものでした。

修理依頼内容は使っているとボソボソとノイズが乗るということとメーターのランプが片ch切れているということでした。

IMG_4820.png 

ランプはまだ販売されているようですが、若干特殊で日本では手に入らず海外だと10個単位で送料込みで1万円弱するということでご相談の上断念しLEDにしました。せっかくなので他の機種のように青色LEDでも試してみると良さそうだったので電球色から青色にしました。

IMG_3629.png

ノイズの件は、真空管B電源フィルタ用と思われるコンデンサが寿命だったようで、電解液が下から漏れていたので取り外し、清掃後、新品に交換しました。
 IMG_4869.png

その後全体的な動作チェックをし、F特、歪率測定、オシロなどによる各部電源のSN測定をし終了です。
「とりあえずよくわからないけどこの部品を変えたら症状が出なくなったかも!?」ではダメです。
F特もオーディオインターフェースで測定できなくはないですが最大でもサンプルレート192kHzとかなので測定器の数百MHzなどとは遠く及びません。
サンプルレート192kHzだとギリギリ96kまで録音できますが測定として信用できるのはサンプルレートの1/100Hz程度で、サンプルの都合上、周波数が上がるほど信頼性はなんちゃってになります。
測定には測定器数種類とノウハウが必要です。

今回の機種は真空管+入出力トランス構成でしたが100kHzまで伸びていて優秀でした。マスタリング用途なのか、がっつり色をつけるようなものではないかなと思います。

他にも修理を検討されている方も、まずは正規代理店、メーカーにご相談いただきどうしても見込めない場合はご相談ください。
機材の設計製造と修理は似ているようでかなり異なり、修理をするには回路図、パターン図、調整方法が載ったマニュアル、修理用部品が必要です。

色々なコンプのアタック、リリースタイムをグラフで比較(2018.12.30更新)



さて今回は前から思っていたのですがいろいろなCompressorのAttack time、Release timeをグラフにしたら便利で面白いのではないかとtwitterで呟いたら評判が良かったのでエクセルで作ってみました。
下に詳しい数値も貼っておきます。

※コンプはご存知の通りアタックタイム、リリースタイムの他にゲインリダクションに使われている素子やその他検出回路等で変わって来ますので参考程度に見てください。

Compressor_Time3_201812302050584a5.png 

以下詳細です。現在販売されていないものもあるので数値は基本マニュアルから拾っています。
60%戻った時のタイムなども書かれていますがざっくりまとめています。
タイムが固定のものは見づらいので前後10%程度増やしています。

Urei 1176


FET型コンプ
出力はトランス、入力はRevによる。基本的にディスクリート構成。
attack time 20 - 800 uSec
release time 50 mSec - 1.1 Sec

Urei 1178

FET型コンプ
出力はトランス、入力は電子バランス。基本的にオペアンプ構成
attack time 20 - 800 uSec
release time 50 mSec - 1.1 Sec

LA-2A

オプト型コンプ
入出力ともトランス、真空管構成
attack time 10 uSec
release time 0.5 - 5 Sec

LA-3A

オプト型コンプ
真空管構成
attack time
release time

SSL 4000 Ch

VCA型コンプ
トランスレス、オペアンプ構成
attack time 3 mSec for 20dB GR or 3~30 mSec
release time

SSL 4000 Bus


VCA型コンプ
トランスレス、オペアンプ構成
attack time
release time

Fairchild 670

バリミュー管型コンプ
入出力ともトランス、真空管構成
attack time
release time

Neve 33609

ダイオードブリッジ型コンプ
入出力ともトランス、ディスクリート構成

Comp

attack time
release time

Limitter

attack time
release time

API 2500


attack time 
release time 

DBX 160A


attack time 
release time 

Pultech CL1B

オプト型コンプ
入出力ともトランス、真空管構成
attack time 
release time 

Plug-in
Waves C1

attack time 10 uSec - 1 Sec
release time 1 mSec - 10 Sec
(参考程度にプラグインのwaves C1を載せて見ました。範囲広いですね(笑))

考察

今回表を作るにあたってエクセルを勉強しました。かなりましになったかと思いますが機材の名前を左揃えにしたいなーとか、attackとreleaseの間の線をなくしたいなーとかまだあります。

数値だけ見ると感覚と違っているものがいくつかあります(なるべくメーカーの情報見ていますがたまに小数点や単位が違うものがありました、、)。
例えば4000のChコンプなどはタイム的にはそれほど早くないですが、他のコンプと違いサイドチェインの信号をコンプの前から取っているので早く感じるんだと思います。

そもそもどうやってタイムを測っているかはわかりませんし、メーカーによって測定方法が違う場合もあるかもしれないです。

Shinya's Studioの製品も基本的にそれぞれオリジナルと同じタイムにしてあります。是非ご検討ください。
http://store.shinya-s-studio.com/?ca=2


他に希望の機材や間違いがあればご連絡ください(できれば資料と一緒に(笑))。

Mac mini 2012用にSSDを買ったのでデータの移し方をば、、、



mac mini2012用にSANDISKのSSDを買ったのでデータの移し方を備忘録で、、、

SSDは初めてではなくmac book airは6年前からSSDですし、何度かmac proなどでインストールして来ましたが改めて不安になるくらい重量が軽いですね。ネットで買いましたがゆうパケットで来てポスト投函でした(汗)。HDDの時代からは考えられません。
あとカリカリ言わないのでインストール中は何待ちなのか分かりづらいです。。。

さて

1、まずmac miniはそのままでSSDを外付けで適当につないで初期化。

2、OSのインストーラーをダウンロードしてインストール(もしくはインストールを押してSSDを選択)。

mojave
それぞれのMACとの互換性
https://support.apple.com/ja-jp/HT201475
インストーラー
https://itunes.apple.com/jp/app/macos-mojave/id1398502828?mt=12

high sierra
それぞれのMACとの互換性
https://support.apple.com/ja-jp/HT208969
インストーラー

sierra
それぞれのMACとの互換性
https://support.apple.com/ja-jp/HT208202
インストーラー

EL Capitan
それぞれのMACとの互換性
インストーラー

3、これまでのデータをOSが入っていたディスクかタイムマシーンから転送。

以上。

4000Eと4000GのEQの違い[完結編]



かなり前に4000Eと4000GのEQの違いについて軽く触れたのですが覚えていらっしゃるでしょうか?
私は忘れました(笑)

今日はその違いの完結編です。

まず大きく分けて違いは2つあります。
1つ目はゲインの上がり方
2つ目はベル、x3÷3の有無です

1つ目
ゲインの上がり方ですが
4000Eはカーブ(Q)固定でゲインが上がって行きます。
つまりゲインを上げるにつれて影響する周波数が広くなります。たけのこが出て来るみたいな感じでしょうかね?(笑)
4000E.gif 

それに対して4000Gは"山のスソ"固定でゲインが上がって行きます。
つまりゲインを上げるにつれてQが鋭くなります。テントを立てるみたいな感じ?(笑)
4000G.gif 

Neve1073のEQは4000Gの様なスソ固定タイプ、Pultec EQP1は4000Eの様なQ固定タイプの様です。

2つ目
ベル、x3÷3の有無ですが
4000のEQは4バンドとなっており上からHF、HMF、LMF、LFとなっています。
基本的にHMF、LMFはピーキング、HF、LFはシェルビングですが4000EはHF、LFにあるBELLボタンを押すことでHF、LFをピーキングにすることができます。Qは固定です(正確には内部で調整可能です)

4000GにはこのBELLボタンはついていませんがHMF、LMFの周波数をx3、÷3ボタンでHF、LF帯域まで拡張することができます。これによりHF、LFのピーキングとして使うことができます。

これはどちらがいいというわけではありません。どちらにもメリットがあります。
4000Eの場合は例えばLMFのEQを残しつつLF帯域にピーキングのEQをかけることが可能です。

4000Gの場合はLMFを下ろすことによってLF帯域のピーキングのEQをかけつつQも可変することが可能です。さらにLFでシェルビングであげつつ、LMFを下ろしてLF帯域の一部を削るということもできます。

まとめ
というわけで2つの違いにより使い分けてください。
4000EQはこちらから
http://store.shinya-s-studio.com/ca4/31/p-r-s/
4000EQ 

Shinya's StudioのTransboxで音が変わる理由!



こんにちは。

最近新しくなったShinya's StudioのTransboxをご存知でしょうか!
http://store.shinya-s-studio.com/ca8/19/p-r-s/
Transbox_2nd_F.png 

Shinya's StudioのTransboxにはNeveでおなじみのCarnhillトランスを使用したトランスが入っています。もちろんトランスを入れただけではありません!

今日はそんなShinya's StudioのTransboxで音が変わる理由を解説して行きます!
ちなみに音の比較は前回の記事をご覧ください。
http://blog.shinya-s-studio.com/blog-entry-930.html

実はTransboxは数年前から販売していましたが1u76など1U機材をメインにしていたため、Transboxは宣伝などあまり力を入れていませんでした。

最近になってTransboxにさける時間が出てきましてあらたにロットを変えました。

今回はなるべく専門的で難しい話を抜きにして3つの理由からわかりやすく解説して行きたいと思います。

理由その1:トランスで音がなまる

なまると書くとあまり良くないように感じるかもしれません。

最近はトランスレスの機材が増えてきました。トランスレスのマイク、マイクプリ、EQ、COMP。
さらに昔はレコーダーはテープでしたがDAWになってなまる要素はかなり減ってきました。

トランスの仕組みは入力と出力で物理的に繋がっておらず「電磁誘導」という仕組みで間接的に音が伝わっていきます。抵抗、コンデンサ、オペアンプなど数ある電子部品の中で間接的に伝わるのはトランスのみです。

理想的には音はなまらずにマイクで拾ったまま録音し再生されることが望ましいですが、人間の耳はアタックの強い成分をそのまま聞いてしまうと「痛い」とか「低音がない」と感じてしまいます。
適度になまらせることで耳なじみのいい音に変えることができます。

音がなまるとどうなるかというと、時間つまり位相がごくわずかにずれます。波長は周波数が高いほど短くなりますので特に高域が落ち着いた印象をうけやすいです。

理由その2:トランスで歪む

こちらも理由その1とほぼ同じですがトランスを通ることで適度に歪みが生じます。
ギターのエフェクターのようなオーバードライブとかディストーションほどの歪みではないので歪んだという認識は受けないと思いますが、測定器で見るとトランス特有の歪みを見ることができます。そこが音に違いが出る理由です。

歪みと聞くとギラッとするかなと思われるかもしれませんが、プラグインと違ってアナログの機材/部品は周波数によって歪み方、歪み量が違います。

トランスは一般的には特に低域になるほど歪みが増えます。さらにエフェクターのような歪み方とは異なるのでギラっとした歪みを感じさせずに低域になるにつれ倍音が増える傾向にあります。

是非Transboxへの入力の量を変えて歪み方の違いを楽しんでみてください。(くれぐれも過大入力にはご注意ください)

理由その3:前後の機材の動作が変わる

Shinya's StudioのTransboxは昔の機材で一般的だった600ohmのトランスを採用しています。

入出力のインピーダンスが600オームというのが一般的だったNeve 1073やUrei 1176、さらにその前のFairchild670、Telefunken V72などは後ろに600オームの機材が来ることを想定して設計されている場合が多いです。

そこに現代の電子バランスのような負荷が軽い機材をつなぐと機材の理想的には負荷が軽くていいのですが、想定と違った動作を起こし本来の音が出ていないことがあります。

1073や1176などにも使われているトランスは基本的に負荷によって音が変わる部品です。負荷が軽すぎると特に高域が暴れることがあります。

Shinya's StudioのTransboxは負荷が重すぎず、軽すぎず昔の機材と同じ600オームの負荷を与えることができTransboxにつなぐ前後の機材をより当時の環境で再現することができます。

Transboxを使うとトランスで音が変わると思われると思いますが、実際には前後の機材の動作が変わり音が変わっていることも大きな要因です。

考察

他にももちろんトランスにより周波数特性が変化することもありますが上記3つの理由が大きいです。

またオプションでトランスの特性を利用したトーン回路もつけることができます。こちらはギターのトーンのようなエフェクト要素が強いですが、状況により便利に使っていただけると思います。

トランスを通したくない場合は外せばいいだけなので非常に便利です。
バイパス機能など余分な回路はつけませんので通さない場合はすこし面倒ですが物理的に接続を外してください。

かなり専門的な用語、解説などを省きましたが難しかったでしょうか?(笑)
詳しく知りたい方はDMをください。

今回は音が変わる理由でしたが、また使い方も書きたいと思います。

Shinya's Studioのtransboxを是非チェックしてみてください!