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mouse works復活?



今回は機材と違ってトラックボールのお話です。今回もニッチな話になります(笑)

Mouse works

mouse worksというソフトをご存知でしょうか?レコーディング業界標準、みんな大好きケンジントンのトラックボール用の設定ソフトでした!過去形なのは今はtrackball worksというものに変わっています。たしかMAC OSの10,8くらいで変わったかと?

私が使っているケンジントンのトラックボールはこのタイプです。

今安いですね、、、買った当時は15,000円はしていたかと、、、

Trackball worksとの違い

普段、Protoolsでたまに複雑な複数のショートカットを1つのボタンで実行したい衝動に駆られます。例えば編集画面で「下、ペースト、上、tab」というようなこと。
これは主にドラムトラックの差し替えの時に使用します。
参考にするトラックを用意しておき、差し替えるための空トラックをその下に。
あらかじめコピーしておいた素材を貼り付けて参考トラックに戻り次の波形まで行くというものです。これでクリックするたびに素材が貼られていきます(笑)。

ご存知の方もおられると思いますが、昔は上記の内容が「mouse works」でできていました。ところが「trackball works」というソフトに変わってできなくなってしまいました。そこでいろいろ探していてようやくKarabinerというソフトで出来ることがわかりました。今回は自分のためにもその方法をここに書いておこうと思います。当方環境がMacなのでMacでの解説となります。

Mouse works復活まで

さて、まずTrackball worksでボタンの設定をします。
設定したいボタンを分かりやすく変更します。
スクリーンショット 2018-08-24-1 

ここではあまり使わない左上のボタンを参考に「ボタン4」へ変更しました。
「ボタン4」は「追加」→「マウスとキーボード」の中にあります。

次に「Karabiner」というアプリをインストールします。
最新のver12では仕様が変わったようでやり方がわからないためver10.22.0を使います。
(ご存知の方は教えて下さい。mac os 10.12 sierraでは動きました。)
https://pqrs.org/osx/karabiner/

インストールが終わったら「Karabiner」を開いて設定をします。
開くと「Misc & Uninstall」というタブの中に「Open private.xml」というボタンがあるのでクリックします。

するとFinderに「private.xml」が出てきますのでテキストエディットとかのアプリで開きます。
最初は以下のようになっているかと思います。

<?xml version="1.0"?>
<root>
</root>

そこにとりあえず下記のようにコピペして下さい(笑)。

<?xml version="1.0"?>
<root>
  <item>
    <name>Change button4 to the past</name>
    <identifier>remap.button4_to_p</identifier>
    <autogen>
      __KeyToKey__ 
      PointingButton::BUTTON4, 
      KeyCode::SEMICOLON, KeyCode::V, KeyCode::P, KeyCode::TAB,
    </autogen>
  </item>
</root>

name欄は分かりやすければなんでもいいです。
意味は「ボタン4」を「;」「V」「P」「TAB」へ変えるぞ!ということなので必要に応じて適宜変えて下さい。これでprivate.xmlを保存して閉じる。

そしてKarabinerアプリのChange keyタブのReload XMLをクリックすると
「Change button 4 to the past」が出てくるのでこれをチェック。これで完了です。

使ってみる

お待たせしました。さてこれでprotoolsで使って見ましょう。
コマンドは「下」「ペースト」「上」「タブ(次へ)」なので適当にスネアトラックとその下に貼り付けるための空トラックを用意して、クリップボードには貼り付けたいオーディオをコピーしておきます。

あとは最初にカーソルを貼りたい波形の頭に持ってきてポチポチすると高速で貼られていきます(笑)
たまにゴーストノートとかキックのカブリで引っかかるのでTabで飛ばして下さい。
20180824blog.gif 

最後に

以上でmouse works復活です!あまりプログラミング系は詳しく無いのでもっと簡単にできる方法や最新のkarabinerでできる方法がありましたらおしらせください。

今回はスネアを差し替えるコマンドでしたが、スネアを貼るのはプラグインでもできますので他のコマンドにも流用して見て下さい。

トラックボールは昔4つボタン以外にもさらに6つボタンがついたものがありました。


protoolsにまだプレイリストを表chへコピーする機能がない頃、私がアシでmouse worksだった頃、これを駆使して高速でテイク切り替えておられるエンジニアさんがいらっしゃいました(笑)
やり方はテイク1から6まで並べて置いて
ボタン1に「下、コピー、上、ペースト」
ボタン2に「下、下、コピー、上、上、ペースト」
という具合(笑)初めて見たときは衝撃でした。

これをprotools以外でやってしまうとバグるので(笑)trackball worksの設定は全てのアプリケーションではなくprotoolsのみにしておくか使うときだけ設定する方がいいと思います。

他にも便利なコマンドはいろいろあると思いますので是非試して見て下さい。
簡単な「command + =」などはtrackball worksのみでできます。

VUメーターの使い方、調整の仕方



お待たせしました!
前回
http://blog.shinya-s-studio.com/blog-entry-920.html
はVUメーターがなんなのかに付いて触れましたが今回はVUメーターの使い方、調整の仕方について書きます。

VU2018_F.png 
VUメーターは前回の記事にも書きましたがアルバムの中で曲ごとの音量感を揃えたり、目安とする音源の音量感を参考にする時など音量感を見る時に使いますが今回は後者で説明していきたいと思います。

VUメーターは目盛りが-20〜+3までありますが見る場合の目安としてゼロ付近で振っているのが理想です。
+3VUで振っているとそれ以上がわかりませんし-10VU付近で振っていると細かい数値がやはりわかりづらいです。そこでまずご自分の環境に合わせて大体0VUで振ってくれるようにVUの調整をする必要があります。

単位


調整の前に今から出てくる2つの単位について解説します。一気に難しくなります(笑)

dBFS[デシベルフルスケール]
これはデジタルでの単位です。デジタルの最大であるゼロからどれくらいかというものです。
ゼロまたはマイナス何dBかになります。ゼロからの相対値になります。

VU
これはVUメーターの目盛りの単位です。

調整

Shinya's StudioのVU Boxを例に説明していきます。
http://store.shinya-s-studio.com/ca8/84/p-r8-s/

その前にVUメーター本体についているトリムですが下記写真の赤矢印のトリムは絶対に触らないでください。VUメーター自体の振れ方を調整しているものですのでその調整が変わってしまいます。

VU2018_F_B1.png 
ダメゼッタイ!

それでは調整の仕方を順を追って解説します。長文ですがお付き合いください。。。
読みながらやるというよりは1度全て読んでから順にやってみてください。

1、まず接続します

VU2018_R.png 
オーディオインターフェース等のアウトからVUメーターの入力に接続します。入力はメスです。オスのコネクタを差し込みます。
ACアダプターも接続します。必ず付属のものをご使用ください。
スルーアウトを使用される場合は調整する前に接続してください。接続先の危機に影響を受けて接続する、しないでレベルが変わる場合があります。

2、とりあえず目安の音源を再生してみる

ここからDAWを使って調整していきます。
雑ですがDAWに音源を取り込んでとりあえず目安の音源を再生してみましょう(笑)

VUメーターの針が振れなかった方は接続を確認してください。電源は入っていますか?

針がぶっちぎりに触れた人は再生をやめてマイナスの精密ドライバーでトリムを下げてください。再生したままだとVUメーターがダメージを受けます。
VU2018_F_B2.png 

調整トリムはL、Rそれぞれに4つあります。4つは中心のツマミで選択できます。
ツマミを一番左に回すと一番左のトリム、右に回すと右のトリムです。
トリムはメーターの針と同じで反時計回りでマイナス方向へ、時計回りでプラス方向へ触れます。
ぶっちぎった人は反時計回りへ回してください。これを繰り返して再生、停止を繰り返しながら大体0VUが触れるように調整してください。Shinya's StudioのVUは針を見ながら前から調整ができます。

逆に少ししか触れなかった人は再生しながら時計回りへ回して大体0VU振らせてください。

3、信号を入れてみる

上記2で既にいい感じになったかと思いますが音源で針を振らしながら完璧に調整するのは無理なので基準となる信号をいれてみましょう。

ここからはProtoolsでの説明です。シグナルジェネレーター(以下SG)というプラグインを使います。
SGは信号を発生させるプラグインで調整に必要な信号を出すことができます。
マルチモノプラグイン-Otherに入っています。
使用する信号はサイン波の1kHzです。サイン波の1kが出ればなんでもいいです。
(サイン波は一番シンプルな波形、1kHzは可聴帯域の中心に近く機材の測定で頻繁に使用します。
SSLなどのレコーディングコンソールでもセンターセクションに1kHzを基本に数パターンの周波数のサイン波を出せるSGがついています。)

先ほど使用した音源のトラックの横にステレオトラックを作ってSGプラグインを挿します。
かならず音源と同じ環境で信号を出してください。
20180424.png 
モノラルトラックでステレオ出力にするとLRそれぞれレベルが下がります。
モノラルトラック、モノ出力2つでLとR2つ出力してもいいですが作業が倍になります。

SGを立ち上げると最初にサイン波が-20dBで出力されます。
20180424-2.png 
これが-20dBFSという基準になります。

この状況でまずVUを見ます。
この時針が0VUよりぶっちぎって入ればミュートしつつSG側を-22,-24dBと下げていき、
0VUより低ければ-18,-16dBと上げていって0VU付近まで出力を近づけます。

20180424-3.jpg 
(大体合った状態)

0VU付近まで近づいたら最後にVU側のトリムで微調整を行い左右バラバラの針を0VUまで合わせてください。
これでSGの出力が-10dBFSの場合、-10dBFS=0VUになったということになります。

調整後の使い方

ここで目安にした音源がCDなどマスタリング後の音源の場合かなり音圧が高い状態のものになり、
これからする作業がレコーディングやミックスの場合は0VUまで上げる必要はありません。

今調整したトリムが一番右の場合、残りの3つに例えば2dBずつ低い基準信号で設定しておいてミックスでは大体-14dBFS、録りでは-16dBFSくらいで振らすという具合に使ってください(あくまでもレベルは1例です)。

この調整で基準レベルをどれくらいにするかはジャンルやトラック数、トラックの内容にかなり影響しますので初めての方は是非ご自分で研究して見てください。

dBFSは共通言語になりますので自分はミックスまででマスタリングは他の人という場合、マスタリングされる方とか周りに相談して見てください。
「今度のミックス-10dBFS=0VUでだいたい0VU振ってるくらいで渡すけど」
「それでかすぎじゃね?」
こんな感じです(笑)

最後に

今回は単位など専門的な用語が多かったですが慣れれば割とすぐに調整できます。1度調整すればインターフェースが変わらない限り基本毎回する必要はありません。VUへの出力にボリュームが付いている場合はボリュームを動かすたびに調整してください。ボリュームが小さすぎるとメーターも0VUまで振れません。

最悪、音源だけで調整してもいいですが基準信号がないと大体どれくらい振らせているのかわからなくなります。

CD等の音源をDAWに取り込んでいろいろとVUを眺めて見てください。
itunesなどDAWと同じレベルで出力できるのであればそれでもいいです。
この音源は大体-10dBFSだなとか、これは-8dBFSまでつっこんであるなとかわかります。
CDは通常プロのマスタリングエンジニアがプロの機材を使ってマスタリングしていますので、安易に同じくらいVUを振らそうとすると音が破綻します(笑)くれぐれも突っ込みすぎにはご注意ください。。。

http://store.shinya-s-studio.com/ca8/84/p-r8-s/

なにか質問がありましたらコメントかDMなどお気軽にお寄せください。

VariNuってなんなの?



Varinu180206.png 
今回はShinya's Studioの新商品VariNuについて解説していきます。
VariNuはKORG製の新型真空管Nutubeを使ったVariMu動作型の真空管コンプです。

「VariMuってManleyのVariMuでしょ?」と思われた方、惜しいですが違います!

まずVariMuというのは真空管の種類です。バリミュー管という真空管を使ったコンプをVariMuコンプと分類します。Manleyは製品名にVariMuと入っているのでVariMu=Manleyという印象が強いですが分かりやすくいうとLA2をオプトコンプ、1176をFETコンプという感じですね。

music_shinkuukan.png 

ManleyのVariMuは割と新しめの機材でして昔からあるVariMu型のコンプといえば

Fairchildの660/670
TelefunkenのV73
UniversalAudioの175,176(今はRetroが有名ですかね)
Altecの436
など、、、

上記の機材はまだFETやVCAが部品として出る前にVariMu管を使って製作されたものです。
ちなみにVCAはOpampの様な集積回路でしてDBXのディスクリートVCAを分解すると中にFETが入っているなんてこともあるのでFETとVCAは似た者通しです。

VariMuというのはMu(増幅率)がVariable(変化)する真空管ということで真空管に加えるバイアスを変えると増幅率(ゲイン)が変わりコンプさせることができるという仕組みです。670などは真空管が20本以上挿さっていますが、実際音が通っているのはバリミュー管だけであとは検出回路や電源に使用されています。

今回はいわゆる真空管のバリミュー管を使う代わりにKORG製Nutubeを使ってコンプさせるVariNuというものを商品化しました。本来Nutubeはバリミューとして使用することを前提とされていませんが試行錯誤の上ようやくコンプ化することに成功しました。しかも今回はマスタリング仕様で全てステップ式、かつスレッショルドとアウトは0,5dBステップです。
Nutubeの増幅率を変化させるということでVariNuと名付けました(笑)

全く革新的なものかというとそういうことではありません。

心臓部のNutube部分はFairchild 670を、
検出回路はBusCompを、
出力回路は1073を、
それぞれ参考に組み上げています。

現在まだ製作中ですが製作が完了次第動画をアップする予定ですので是非ご覧ください!

History of recording gear



History of recording gearと題して今回は有名なレコーディング機材の年表をまとめて見ました。
自分用でもあります。
追加希望のものがあればコメント下さい。または情報がありましたらソースを添えてコメント下さい。
一応1970年あたり〜現状までとしていますが書き換えやすいように画像ではなくテキストにしていますので60年代やそれ以前もまた気が向いたら追加します。

             
SSLNEVEOther
1959Fairchild 660/670
------------
1960Neumann U67
1961Neve設立
1967TG12345
1969SSL設立
------------
19701073/1066/336091176 Rev.C
1971API 550A
19731176 Rev.D.E.F
19741081
19764000B
1978NS10M
------------
1980SL 4000E
1985Focusrite設立110
1986V1U87 Ai/Lexicon 480L
1987V3NS10M Pro/Studio
1988VR
1989SL 4000GSONY 3348/CD900ST
------------
1990
1991VR LegendProtools 1
1994SL 9000JAMEK 9098
1997Protools 24
------------
20001176 Re-Issue
200188R
2002XL 9000KProtools HD
2004AWS900
2005RND設立 Portico
2006Duality
20081176 AE/TLM67
------------
2010
2011Protools HDX
 

プラグインとアナログ機材で何が違うか。



お久しぶりです(笑)
今日はよく議論されているプラグインとアナログ機材で何が違うかを書いてみようかと思います。
思いつきでその都度更新します。

まずデジタルのハイレゾについてざっくりと。ハイレゾを知らない人はググってください。
ハイレゾのメリットについてまだ「20kHz以上が収録される」ということを強調して書かれているものが多いですが20kHz以上はわりとどうでもいい気がしています。歳をとるにつれ可聴帯域は減って来ますが年配の方はハイレゾの違いがわからないかというとそういうことではないです。

MP3で考えれば簡単ですが、128kbpsと320kbpsの音の違いは帯域幅だけでしょうか。
サンプリングレートが下がるとあの独特のシュワシュワ感などもありますよね(笑)可聴帯域においても情報量が全く違うわけです。それのMaxがアナログなわけです。wavでいうところの無限大kHz、無限大Bitなんです。デジタルで処理しようとすると無限大バイトのHDD、CPU、メモリが必要です、、、

アナログにおいてSNは通した分悪化していきますが、デジタルでも通した分SNだけでなく情報量が劣化していきます。サンプリングレート、ビットレートをあげれば劣化がマシになるだけです。
96k/32bitだったらいいでしょと思うかもしれませんが100MHz以上のオシロでみるとカクカク具合に驚きます。オーディオインターフェースでオシロ機能などもありますがアナログの測定器としては使えたものではないです。

20170109-3.png 

上の画像は以前の記事で紹介したものですが5kHzの矩形波をオシロ(黄色)でみたものと、96kでAD/DAしたもの(青)です。全く違います。周波数が上がるほど(10kHzとか20kHzとか)もっとやばくなります。
詳しくはこちら
http://blog.shinya-s-studio.com/blog-entry-870.html
上で20kHz以上は割とどうでもいいと書いたわりに矩形波だと倍音が影響して20kHz以上も関係してくるので後日倍音がないサイン波で検証した記事を書きます。ちなみに20kHz以上もどうでもいいわけでないです。すみません(笑)

デジカメでも800万画素あればいいとされていますが、それは切り取って拡大しないことを前提とした話。音に関してもデジタル領域においてコンプで叩いて大きくする。EQでゲインを上げるなどするとどんどん荒くなって来ます。もちろんマイクレベルを直で録音してデジタルで上げるようなことはしません。録音においてマイクプリだけは必須です。

もちろんプラグインを使わないでミックスしている音源はもはや0に近いでしょうしデジタルを否定しているわけではないですが、音以外にもメリット、デメリットが違うので用途がかなり違うということです。

結局プラグインとアナログ機材でどう違うんだ、という方もいらっしゃるかもしれませんが答えは簡単。

アナログ機材でアナログ的にゴリゴリのバキバキにしたいときはアナログ機材、
プラグインでデジタル的にパキパキのバキバキにしたいときはプラグインでやってください(笑)

当たり前ですがアナログシミュレート系のプラグインよりかはアナログ機材の方がいい場合が多いです。

「アナログのバスコンプよりプラグインのOzoneやL3の方が良いよ!」とかだめです。
焼肉よりスイーツが好きというようなものです(違うかな、、、

録りからミックスまで自分がやる場合は、、、
こりゃマイクを変えようとか
こりゃ楽器を変えようとか
こりゃ録りの時にアナログ機材でやろうとか
こりゃアナログ機材でやるけどミックスでやろうとか
こりゃミックスでプラグインでやろうとか
考えながらやりますよね。

プラグインは1つ買えば修理も必要なく、コピペもできて、リコールも簡単。是非使い分けてください〜。そしてミックス用にもShinya's Studioのアナログ機材を検討してください(笑)