Shinya's Studioの1Uケースは特注品です



今日はShinya's Studioの1Uケースについて書きます。

実はShinya's Studioの1Uケースは特注品なのです。
1Uケースというとタカチさん始め汎用品が出ていますがデザインなどで他と似通ったり、結局追加工が必要だったり、内部高が低かったりで希望のものがありません。

そこでShinya's Studioでは板金屋さんに特注してもらっています。

こだわっている部分としてはまず「素材」です。
多くのメーカーでは鉄を採用しています。鉄は剛性があり、磁性体なので電源トランスの磁束などによるハムノイズに強いです。
ただ鉄といっても日本だけでも工業規格のJISと、JFEや新日鉄など製鉄所がつくる規格によりかなり多くのものが存在します。汎用な鉄の場合、使用中に錆びやすいので塗装する必要がありますが塗装するとコストがかかります。板金屋さんでは自社で塗装をしているところが少なく外注するからです。

そこでShinya's Studioでは素材から厳選し
1、ノイズに強く
2、剛性が高く
3、塗装がなくても錆びづらく
4、見た目も綺麗
なものにこだわりました。

板金屋さんで加工してもらうにはその金属を板金屋さんが持っていないといけませんので板金屋さんを日本中で探してケースを作ってもらうところまでこぎつけました。

そしてケースのみならずそこで溶接、キャノンなどの穴加工を同時にお願いすることでさらにコストも抑えました。もちろん2UやVPRシリーズも同様です。

さらに設計面でも剛性を出しつつ内部高を高くすることで部品の選択肢を増やしました。内部高が1〜2mm程度高くなるだけで使える電源トランス、コンデンサ、入出力トランスなどがかなり増えます。

梱包材も特注です。
数年前に輸送中の破損事故が1件あり梱包材も特注品を設計し直し発注しました。旭化成製の特殊ポリエチレンを使ったShinya's Studio特注1Uケース用に合うものを型から起こしてもらい内部は浮いた構造に、ダンボールもかなり分厚いものをサイズからオーダーしています。もし購入していただいた際にはかなりお金がかかっていますので捨てずにメンテナンス時などにご利用ください。

VariNuってなんなの?



Varinu180206.png 
今回はShinya's Studioの新商品VariNuについて解説していきます。
VariNuはKORG製の新型真空管Nutubeを使ったVariMu動作型の真空管コンプです。

「VariMuってManleyのVariMuでしょ?」と思われた方、惜しいですが違います!

まずVariMuというのは真空管の種類です。バリミュー管という真空管を使ったコンプをVariMuコンプと分類します。Manleyは製品名にVariMuと入っているのでVariMu=Manleyという印象が強いですが分かりやすくいうとLA2をオプトコンプ、1176をFETコンプという感じですね。

music_shinkuukan.png 

ManleyのVariMuは割と新しめの機材でして昔からあるVariMu型のコンプといえば

Fairchildの660/670
TelefunkenのV73
UniversalAudioの175,176(今はRetroが有名ですかね)
Altecの436
など、、、

上記の機材はまだFETやVCAが部品として出る前にVariMu管を使って製作されたものです。
ちなみにVCAはOpampの様な集積回路でしてDBXのディスクリートVCAを分解すると中にFETが入っているなんてこともあるのでFETとVCAは似た者通しです。

VariMuというのはMu(増幅率)がVariable(変化)する真空管ということで真空管に加えるバイアスを変えると増幅率(ゲイン)が変わりコンプさせることができるという仕組みです。670などは真空管が20本以上挿さっていますが、実際音が通っているのはバリミュー管だけであとは検出回路や電源に使用されています。

今回はいわゆる真空管のバリミュー管を使う代わりにKORG製Nutubeを使ってコンプさせるVariNuというものを商品化しました。本来Nutubeはバリミューとして使用することを前提とされていませんが試行錯誤の上ようやくコンプ化することに成功しました。しかも今回はマスタリング仕様で全てステップ式、かつスレッショルドとアウトは0,5dBステップです。
Nutubeの増幅率を変化させるということでVariNuと名付けました(笑)

全く革新的なものかというとそういうことではありません。

心臓部のNutube部分はFairchild 670を、
検出回路はBusCompを、
出力回路は1073を、
それぞれ参考に組み上げています。

現在まだ製作中ですが製作が完了次第動画をアップする予定ですので是非ご覧ください!

Eagle CAD TIPS1



今回はEagle CAD TIPSと題して普段PCBの設計で使用しているCAD SOFTのEagleについてTIPS(コツ)を書いていこうと思います。カテゴリーもEagle専用のものを追加しました!

かなりニッチな分野でほぼ自分の備忘録として書きますので興味ない方は飛ばしてください。
不定期で更新しますが徐々に内容が薄くなるかと思います(笑)

Eagleは年に4万円払っています。元を取るために基板はもちろん板金屋さんに出す用の3面図、フロントパネル加工用の平面図、設計などもこれでやっています。あとSNS用の説明画像などもこれでつくります。結構便利です。

さて今回は普段Eagleで設定しているショートカットについて書いていきます。
ショートカットはMACを想定しています。

Eagleではショートカットを決めることができます。Protoolsなど他のソフトと似せた仕様にして自分の使いやすさを上げています。

ショートカットは基板を書くBRD、回路図を書くSCH、部品のLBRの3種類ありますがほぼ同じなのでBRDについて書きます。

Cmd+C Copy
Cmd+D Delete
F1 Grid; (Grid On/OFF)
F2 Window fit
Cmd+G Group
Cmd+I Info
Cmd+M Move
Cmd+R Route
Ctrl+R Ratsnest
Ctrl+V Value
Ctrl+I grid inch 0.05 alt inch 0.025 ;
Ctrl+M grid mm 1 alt mm 0.5 ;

こんな感じに設定しています。

Ctrl+I、Ctrl+Mはグリッドをミリとインチで切り替えるショートカットです。
Eagleはmic,mm,mil,inchの4つの単位が使えますがmic,milはほぼ使わないのでinchとmmの切り替えを設定しています。指定の仕方は

grid (単位記号) (グリッド幅) (multiple幅) alt (単位記号) (グリッド幅) ;

となります。multipleやalt以降は必要ない場合は省略可能で、現状multipleは省いています。
これにより切り替えがスムーズにできます。
altはmacではoptionを押した時に細かく動いてくれる値でgrid幅の1/2や1/4、1/10とかに設定します。

またOS側で
Swtich to schematic
Switch to board
をCmd+=に設定しています。Protoolsのmixer,track画面切り替えと同じです。
そしてトラックボールの右下をこのCmd+=にしています。
これでボタン一つで回路図とPCBを行き来できます。
当方は回路図とPCBを同時に作っていく派ですのでこれは便利です。

Cmd+SのSaveなどは最初から登録されています。

History of recording gear



History of recording gearと題して今回は有名なレコーディング機材の年表をまとめて見ました。
自分用でもあります。
追加希望のものがあればコメント下さい。または情報がありましたらソースを添えてコメント下さい。
一応1970年あたり〜現状までとしていますが書き換えやすいように画像ではなくテキストにしていますので60年代やそれ以前もまた気が向いたら追加します。


         
SSLNEVEOther
1970---1073/1066/336091176 Rev.C
1971API 550A
19731176 Rev.D.E.F
19741081
1980---SL 4000E
1986V1U87 Ai
1987V3
1988VR
1989SL 4000GSONY 3348
1990---
1991VR LegendProtools 1
1994SL 9000JAMEK 9098
1997Protools 24
2000---1176 Re-Issue
200188R
2002XL 9000KProtools HD
2004AWS900
2006Duality
20081176 AE/TLM67
2010---
2011Protools HDX
 

スライダックを買いました。



スライダックを買いました。ヤフオクで送料入れても3,000円くらいでした。周辺のケーブルはついてませんので自作します。

Slidac.jpeg 

以前から持っておかないとと思っていましたが、この年末年始に知り合いの某有名ガレージメーカーさんを数社回る機会がありましてそこでスライダックの話になり購入に至りました。

ガレージメーカーさんは皆さんご存知のところで、いろいろと相談させていただきました。そういう意味ではやはり兵庫出身の自分としては東京は便利だなと思います。ニューヨークにしか憧れはないのですが、、、(笑)

スライダックというものをご存知ない方がいらっしゃると思いますのでここで触れておきます。PAさんではおなじみではないでしょうか。スライダックは商用電源100Vを0〜130V程度に可変させる装置です。現場では100Vが下回った時に機器を安定して動作させるために100Vまで上げる用途で使用します。メーカーや仕様により200V入力などあります。「スライダック」というのは東芝の商標で今はやってませんので山菱の「ボルトスライダー」や東京理工舎の「スライドトランス」というのが現行になるかと思います。エレクトーン的な感じですね。
今回購入したものは山菱製です。これでいろんな電圧を想定した設計が楽にできます。これまでは内部の電源トランスを変えていました。先日購入した電圧、電流計と組み合わせるといい感じになります。

電圧を可変するものは可変抵抗やトランス、モーターコントローラー内部のトライアックなどがあります。可変抵抗は昇圧はできず、抵抗器で電圧を降下させるのみです。そのため1Aで30V落とすと約30W熱が発生します。電子部品などの可変抵抗であれば一発で燃えます。

トライアックは100Vの波形の位相を変化させて電圧を変えているので発熱は少ないですがオーディオ機器には使えません。うちにある自作のものはボール盤やディスクグラインダーなどの速度調整に使用しています。

スライダックはトランスの仕組みでトランスのコイル上を動いて電圧を変えているので昇圧と降圧どちらも可能です。昇圧トランスと降圧トランスがくっついたような感じです。電圧、電流を変換しているので熱も出にくいですし波形も変化しづらいです。

117Vの機器を動かす昇圧トランスの代わりに使ってもいいですが100W、300Wくらいからしかないのと、あまりちゃんとしたシールドがされていないので磁場を撒き散らすと思います。入出力がトランスの機器や内部がハイインピの機器を使用する際は十分に離してください(笑)

今回のものは300VAですが意外と小さく重さも3kg以下です。2Lペットボトル1,5個分ですかね。

あと安定化はされていないのと昇圧トランスのように100V→117Vと良くも悪くも固定されていないのでテスターはあったほうがいいです。元が100Vから前後すると出力も前後します。
今年は測定器系にも投資を増やしたいと思っていますのでこちらでも触れていきます。