AMEK 9098CLを解析その2
前回に続き9098CLを解析していきたいと思います。
実は前回の測定は方法が間違っていたようですので改めてf特からやり直したいと思います。
測定方法は負荷として9098CLの入出力にオーディオインターフェースを繋いでいます。オーディオインターフェースは測定に使っているわけではなく負荷としてのみ使用しているわけですが、9098CLでf特を測定するとローが上がっていました。
Shinya's StudioではCarnhillのアウトプットトランスに端子を付けたトランスボックスを販売していますがそちらを試しに測定してみるとこちらもローが上がっている。。。試しに測定器のみのスルーでもローが上がっていたので(笑)オーディオインターフェースの出力側を外してみるとフラットになりました。つまり被測定機材の出力側だけ負荷をかけた状態で測定するのが正解でした。
というわけで今回はまた長くなるので測定のみに徹していきます。
まずはf特と位相です。ある程度校正はしていますが今回はスルーも同時に撮っています。黄色がスルー、青が9098CLの測定結果です。
驚くほどフラットですね(笑)失礼しました。赤のカーソルはフラット部分から1dB落ちたところを指しています。83kHzです!黄色のスルーも1MHzで1,8dBほど落ちているので本当はもうちょっといいかもしれません。
つづいてf特とTHDです。THDは付属ソフトで測れないので別ソフトになります。スクリプトを書けばできるみたいなのですがやりかたがわかりません。わざわざMacでWindows経由でやっています。
こちらも測定方法の変更でかなり改善していますが2kHzあたりから少し歪みが多くなっています。まだ測定方法をやらかしているのかもしれません、、、とはいってもかなり低いほうですが。ちなみに200〜1kHzの0.02%くらいは測定器の限界っぽいです。もうすこし突っ込めば限界も改善するかもしれません。
次は500Hzの矩形波で応答速度を見ます。知らなかったのですが9098CLは電源を切るとハードウェアバイパスになるようです。入出力端子付近にリレーが入っています。手元に回路図どころか資料すらないのでマニュアルには書かれているのかもしれません。
というわけでハードウェアバイバスの結果を。黄色が測定器の入出力を直結。
青がハードウェアバイパスです。ほぼ同じです。測定の誤差の範囲かと思います。
つづいて電源を入れて入出力間の測定。コンプもリミッターも入っていません。
5uSecほどなまっています。
試しにオーディオ入力、サイドチェーンの出力間を見てみます。
こちらはアウトプットトランスがない影響でなまりも約半分くらいでしょうか。
参考のためにShinya's Studio製Carnhillのトランスボックスです。
600ohmの1;1トランス1つしか入っていませんがなまりは10uSecくらいになっています(笑)9098CLの優秀さがわかります。
というわけで失態により再測定となってしまいましたがこんな感じです。まだまだ測定器の使用方法など試行錯誤中なので変更となるかもしれませんが9098CLについてはこれで以上です。
実は機材を貸していただいた方のためにも失態を最小限にとどめるためにも今後解析系、知識系はWebstoreの会員、または機材を貸していただいた方限定公開としようと思っています。もちろん無料です。確実にShadowhills Mono GamaとRND 542はやります。
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