mouse works復活?
今回は機材と違ってトラックボールのお話です。今回もニッチな話になります(笑)
Mouse works
mouse worksというソフトをご存知でしょうか?レコーディング業界標準、みんな大好きケンジントンのトラックボール用の設定ソフトでした!過去形なのは今はtrackball worksというものに変わっています。たしかMAC OSの10,8くらいで変わったかと?
私が使っているケンジントンのトラックボールはこのタイプです。
今安いですね、、、買った当時は15,000円はしていたかと、、、
Trackball worksとの違い
普段、Protoolsでたまに複雑な複数のショートカットを1つのボタンで実行したい衝動に駆られます。例えば編集画面で「下、ペースト、上、tab」というようなこと。
これは主にドラムトラックの差し替えの時に使用します。
参考にするトラックを用意しておき、差し替えるための空トラックをその下に。
あらかじめコピーしておいた素材を貼り付けて参考トラックに戻り次の波形まで行くというものです。これでクリックするたびに素材が貼られていきます(笑)。
ご存知の方もおられると思いますが、昔は上記の内容が「mouse works」でできていました。ところが「trackball works」というソフトに変わってできなくなってしまいました。そこでいろいろ探していてようやくKarabinerというソフトで出来ることがわかりました。今回は自分のためにもその方法をここに書いておこうと思います。当方環境がMacなのでMacでの解説となります。
Mouse works復活まで
さて、まずTrackball worksでボタンの設定をします。
設定したいボタンを分かりやすく変更します。
ここではあまり使わない左上のボタンを参考に「ボタン4」へ変更しました。
「ボタン4」は「追加」→「マウスとキーボード」の中にあります。
次に「Karabiner」というアプリをインストールします。
最新のver12では仕様が変わったようでやり方がわからないためver10.22.0を使います。
(ご存知の方は教えて下さい。mac os 10.12 sierraでは動きました。)
https://pqrs.org/osx/karabiner/インストールが終わったら「Karabiner」を開いて設定をします。
開くと「Misc & Uninstall」というタブの中に「Open private.xml」というボタンがあるのでクリックします。
するとFinderに「private.xml」が出てきますのでテキストエディットとかのアプリで開きます。
最初は以下のようになっているかと思います。
<?xml version="1.0"?>
<root>
</root>
そこにとりあえず下記のようにコピペして下さい(笑)。
<?xml version="1.0"?>
<root>
<item>
<name>Change button4 to the past</name>
<identifier>remap.button4_to_p</identifier>
<autogen>
__KeyToKey__
PointingButton::BUTTON4,
KeyCode::SEMICOLON, KeyCode::V, KeyCode::P, KeyCode::TAB,
</autogen>
</item>
</root>
name欄は分かりやすければなんでもいいです。
意味は「ボタン4」を「;」「V」「P」「TAB」へ変えるぞ!ということなので必要に応じて適宜変えて下さい。これでprivate.xmlを保存して閉じる。
そしてKarabinerアプリのChange keyタブのReload XMLをクリックすると
「Change button 4 to the past」が出てくるのでこれをチェック。これで完了です。
使ってみる
お待たせしました。さてこれでprotoolsで使って見ましょう。
コマンドは「下」「ペースト」「上」「タブ(次へ)」なので適当にスネアトラックとその下に貼り付けるための空トラックを用意して、クリップボードには貼り付けたいオーディオをコピーしておきます。
あとは最初にカーソルを貼りたい波形の頭に持ってきてポチポチすると高速で貼られていきます(笑)
たまにゴーストノートとかキックのカブリで引っかかるのでTabで飛ばして下さい。
最後に
以上でmouse works復活です!あまりプログラミング系は詳しく無いのでもっと簡単にできる方法や最新のkarabinerでできる方法がありましたらおしらせください。
今回はスネアを差し替えるコマンドでしたが、スネアを貼るのはプラグインでもできますので他のコマンドにも流用して見て下さい。
トラックボールは昔4つボタン以外にもさらに6つボタンがついたものがありました。
protoolsにまだプレイリストを表chへコピーする機能がない頃、私がアシでmouse worksだった頃、これを駆使して高速でテイク切り替えておられるエンジニアさんがいらっしゃいました(笑)
やり方はテイク1から6まで並べて置いて
ボタン1に「下、コピー、上、ペースト」
ボタン2に「下、下、コピー、上、上、ペースト」
という具合(笑)初めて見たときは衝撃でした。
これをprotools以外でやってしまうとバグるので(笑)trackball worksの設定は全てのアプリケーションではなくprotoolsのみにしておくか使うときだけ設定する方がいいと思います。
他にも便利なコマンドはいろいろあると思いますので是非試して見て下さい。
簡単な「command + =」などはtrackball worksのみでできます。
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